『スマートフォンアプリのためのUI&グラフィックデザイン』
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デザイナー/Webクリエイターガイド
いつまでも長く読まれる名著もあれば、時代に沿った情報を提供する雑誌もある。今回紹介する本は、後者の立場である一方、内容が良質でいつまでも参考にして欲しいグラフィックデザイン実践本だ。図版(デザイン)は常に新しくなる。携帯電話の最新機種であるアンドロイド/スマートフォンには、常に最新のデザインが搭載されている。デザインは常に進化するものであり、映像も例外ではない。当時は最先端だと感じていた映画やアニメも、3~5年後にもう一度見ると、古ぼけた印象を抱いてしまうのは私だけではないはずだ。
本書で紹介されている作成例は、タイトルの通りスマートフォン用デザインの分析と説明である。紙の印刷では平滑なグラフィックがよく使用されるが、これは技術的な問題でグラデーションでは微細な表現が難しいからだ。逆にディスプレイ上では、グラデーションを使用したほうが発色がよく綺麗に見える。マットなアイコンだとのっぺりとした印象だが、陰影をつけるとスタイリッシュな仕上がりになる。さらにスマートフォンには光沢を入れたデザインが多くある。これは機体にツヤがあるので、光源を表したほうが本体となじむためだ。
本書に掲載されている作成例のサンプルデータはウェブ上からダウンロードできる。ダウンロードの方法は本に記述があるので、是非購入して利益をデザイン制作者達に還元してほしい。
ちなみに私は早速これらの技術を活用し、「東京HONZ」のロゴを創ってみた。200px×200pxのサイズにしてはデータ量は30k台と軽く作成できた。アイコンサイズや画面仕様もdocomo、au、Softbankのキャリアに対応しており、画像を加工できるデザイナー/Webクリエイター達に推薦できる一冊だ。その上、今回の題材はデザインなのでHONZの紹介も兼ねる事ができ私にとっては一石二鳥である!
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