『丸林さんちの手づくり家具帖2 カフェスタイルな、お部屋改装術』

投稿者: Atelier Arai Fuzuki 投稿日:

 

ものづくりが好きだ。

ナチュラルなカフェ空間が好きだ。

アンティークが好きだ。

日曜日なんかペンキで家具を塗りたくなる。

以上が当てはまる人達に、強くオススメするのが今回の本。タイトルはさておき、このDIY本を侮るなかれ。インテリアの本には珍しく、味わい深い木製窓や、銅管でつくるシェルフ、壁一面の本棚をセンスよく仕上げる方法が紹介されている。本が好きな人には是非オリジナル本棚を創ってほしい。

筆者の夫婦は共に多摩美術大学を卒業し、デザインに携わる仕事をしている。彼等は何年も自身の家を改装しながら研究を重ねている。味わい深さをどう出すかの着眼点に注目してほしい。

紹介されている写真はどれもアンティーク調で魅力的だ。天然素材の漆喰などは遊び心があって、私の部屋にも是非取り入れたい。こういったイ
ンテリア本で紹介される素材は、大抵が新しいもので固められる。最近の家具はシンプルかつ手軽な値段で購入できるが、皆がよってたかって北欧家具で固める
のはどうかと思う。本書では自分の家に必要な家具を、自らデザインし、また使いこむ事で味が出るようにする方法が書かれている。

興味ある方は、とりあえずスイッチプレートの交換からでも始めるのはどうだろうか?部品はネットで探すもよし。東急ハンズにいくもよし。作
業も1時間かからず、値段も安ければ320円からできる。自分で創りだす楽しさを味わえるに違いない。他にも小学校の椅子をわざと劣化させ、手づくりアン
ティーク感が溢れようにする為に、雨ざらしにする方法などが書かれている。カフェ風に仕上げる方法は錆びさせたりと幅が広いので、こんなに部屋は自由に改
装できるんだ、と改めて思い知る。

私もすでに感化され、ある箇所のペンキ塗りをはじめてしまった。これがなかなか楽しい作業だ。本書内で紹介されている、床の3度塗り(1度
目→下地 2度目→こげ茶 3度目→白)も味わい深い仕上げになるのでいつかトライしてみたい。最後の白をわざとヤスリ又はサンダーで磨く例が出ている
が、下地が見えてくるのでいいアクセントになる。

と、なかなか他紙には見られない加工術が多いのでパラパラめくってるだけでも楽しい。木工レベルは初心者でも大丈夫。必要な道具もすべて解
説されており、ホームセンターで購入できるレベルだ。高級家具はメンテナンスが大変でワックスや防腐剤が必要だが、この本では「朽ちる美」を楽しめる。特
に木の素材にはその価値がある。これから家を建てたい人は、あまりに新素材ばかりを使用すると味気ない家になってしまうので、これらを取り入れて味わいを
出して欲しい。巻末には1度は訪れたい手作りカフェとあるが、著者の夫婦がオススメするのだから相当ステキなカフェなのであろう。

※帯のキャッチには「賃貸のお部屋もステキなカフェ空間に」とありますが、さすがに賃貸物件の勝手な改装はやめましょう。オーナーと相談。
※個人的にはレトロ感溢れる工具ばかりの表紙も気にいっている。帯もあるが、取り外して工具の表紙を見せれば、テーブルに飾って可愛いインテリアに変身。
※この本を女性に見せれば、きっと全員「いいなあ、こんな部屋~」と言ってパラパラ眺めるでしょう。

――――――――
今回はタイトル通り「2」で続編。もうひとつは前回本。基礎的な道具部分が揃っているのでご参考に。サイズが小さめだが、この位が持ち易くてグッド。

カテゴリー: RECOMMENDED BOOK

0件のコメント

コメントを残す

アバタープレースホルダー

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください