【コロナ・インフルなどウイルス対策にオススメ!】『かぜの科学―もっとも身近な病の生態』

投稿者: Atelier Fuzuki Arai 投稿日:

 

手洗いで風邪とウイルスは防げる
装丁の色使いがポップで可愛らしい印象だ。最近は様々な表紙を見る度にデザインの進化を感じる。この記事は2011年に書いているが、あと10年もすればこうしたデザインの重要性は築き当たり前のように出版されていくだろう。

本書を読めば風邪やウイルスに対して正しい知識を得る事ができる。また実際に感染して、陽性となってしまった場合でも冷静に対処できるようになる。インフルエンザはもちろん、コロナが登場した2020年以降は毎年おこりうる身近な問題だけに興味深い。著者はナショナル・ジオグラフィックなどに寄稿するサイエンスライターだ。

ズバリ結論を先に言うと、風邪/ウイルスは手洗いで防げる。そして石鹸の手洗いが最も効果的である。風邪の原因は約200種類のウィルスであり、風邪をひきたくないのであれば、病原菌を避ける行動をとればよい。さらに顔を触らないことが最上の予防策となる。本書の統計データによると人はPCでの作業中、5分に1回~3回のペースで無意識に顔を触っている。ほとんどの風邪やインフルエンザは、手の病原菌が鼻に移動するところから感染が始まる。極端な理論だが、もし欧米の握手の習慣を日本式のお辞儀に変えることができれば、かなりの感染予防が期待できるだろう。

科学的なデータと事実だけから検証すると、残念なことに、これまで多くの人が信じていた「寒い格好をしたから」「ビタミンCが不足しているから」「乾燥した部屋にいるから」などは、すべて直接の原因にはならない。風邪の諸症状は、ウィルスが引き起こすのではなく、ウイルスを排除しようとする人間の免疫反応である。つまり細菌をターゲットとした抗生物質や抗菌石鹸は全く効果がないといえる。もちろん風邪やウイルスへの免疫反応は、くしゃみ・鼻水・発熱など人により症状が異なる。薬は他の副作用(眠気・倦怠感・下痢からスティーブンス・ジョンソン症候群まで)を引き起こすので飲まないほうが良いと断言している。かかってしまったとしても、風邪やインフルエンザ症状は本来の人間の治癒力により平均7日間で回復する。
※ウイルス自体は細胞膜がなく人の細胞に寄生する
※細菌には増殖を抑制する抗菌薬が有効。抗生物質と合成抗菌薬がある

また手洗いについてもう少し言及したい。アルコール手指消毒液も良いが、手の表面にまんべんなく擦り込むのは難しいため(細菌には効力がある)、可能であればウイルスをより除去できる(洗いながせる)石鹸がベストなのだ。つまり小学生の時に、半ば強制的にやらされた手洗いの徹底は正しかったのだ。

しかし感染を警戒するあまり「ドアノブなどにも触らない!!」などと神経質になってはいけない。本書は医者から治ると診断されて、体調が回復していくプラシーボ効果に関しても実証しており、その逆も事実ありうるからだ。活動的な人間もまた風邪をひきずらいというデータも本書にはある。悲観的にならず、日常の免疫を高めていく上では非常に興味深い一冊。

 


1件のコメント

なおきさんのブログ · 2011-04-10 14:26

[読書]常識を覆された風邪予防策『かぜの科学』

かぜの科学―もっとも身近な病の生態著者:ジェニファー アッカーマン早川書房(2011-02)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る

読書を終えてまず思い知ったのは、我々は風邪についてほとん …

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